3Dバリアとは、クレーン作業時の構造物との離隔管理、重機同士の接触防止、位置誘導ができるシステムです。
クレーンの先端に設置したGNSSアンテナで位置情報をリアルタイムに把握し、計測端末の画面で確認できます。危険エリアにクレーンが入った際には表示灯でお知らせします。
今回紹介するのは、そのオプション機能である「MR可視化システム」。MRデバイス（ホロレンズ2）をメガネのように装着して使うものです。実際の見え方やシステムの詳細について紹介します。

3DバリアMR可視化システムとは

「3DバリアMR可視化システム」とは、株式会社インフォマティクスが開発したGyroEye（ジャイロアイ）の技術を使用し、3Dバリアで設定したエリアをホログラムとして実寸で現実世界に投影させるシステムです。

※ 「GyroEye」はインフォマティクスの登録商標です。
※ 「3Dバリア」は計測ネットサービスの登録商標です。

3DバリアMR可視化システムの特徴

3Dバリアで禁止エリアとして設定した場所をMRデバイス越しに見た場合のイメージは、以下の通りです。MR技術を用いて実際の空間に禁止エリアを描画することで、現場の作業員の意識統一に役立ち、安全性の向上に貢献します。

MR（複合現実）とは

MR（複合現実）とは、現実世界にデジタルの情報が表示されるものです。現実世界と仮想世界がミックスされた体験ができるという特徴があります。
MRによく似たものにVRがありますが、VRはバーチャルの世界に入り込む感覚を重視しています。現実世界の景色が反映されることはなく、ゲームなどのエンターテインメント領域で活用される傾向が強いです。
一方で、MRは現実世界に視覚・音声などの情報を追加できる技術のため、MRはVRに比べて建設現場の作業支援といった実業務に沿った活用が進んでいます。

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建築・土木工事における3DバリアMR可視化システム活用のメリット

3DバリアMR可視化システムを活用すると、以下のようなメリットがあります。

・エリアの3D形状を現実の世界に投影して確認できる

・禁止エリアを可視化することにより安全を監視できる

・可視化することにより現場状況をわかりやすく関係者に説明できる

クレーンの事故原因などを防ぐことにつながるほか、作業者間でMRデバイスを使用した情報共有を行うことで、情報の連絡ミスを予防し安全確保につなげます。
また、ホロレンズ2には画面を録画する機能もあります。録画データはいつでも見直してチェックが可能で、役所の検査の際も3Dバリアによる取り組みの説明がしやすいというメリットもあります。

※ 現場環境や気象条件により精度の高い投影ができない可能性があります。
※ ご利用には使用条件や注意事項等がございます。詳しくはお問合せください。

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3DバリアMR可視化システムでできること／実際の見え方

3DバリアMR可視化システムで実際にできることとして、以下の3つがあります。

・禁止エリアの可視化（侵入してはいけない場所にエリアを設定する）

・監視エリアの可視化（作業場所全体にエリアを設定する）

・航空制限（高さ制限）の可視化（超えてはいけない高さにエリアを設定する）

それぞれ社屋のベランダで行ったデモ画像を交えながら、詳しく解説します。

― 禁止エリアの可視化

あらかじめ3Dバリアで設定した禁止エリアを実寸で現実世界に投影できます。これにより、禁止エリアへの誤侵入や複数の重機が接触する事故などを防ぐことにつながり、作業の安全性が向上します。

下記の画像は社屋ベランダの室外機を進入禁止エリアと設定したものになります。
3Dバリア（計測用PCの画面）で見える禁止エリアが左の画像です。これをMRデバイス（ホロレンズ2）越しに見ると、右側のように現実の世界で禁止エリアが確認できます。

― 監視エリアの可視化

従来の監視エリアを口頭で説明する方法では、認識のずれが発生しやすいデメリットがありました。MRを活用して監視エリアを可視化することで、作業員の意識統一が容易になり、施工エリア外へ誤って出てしまうことによる事故を予防します。

下記の画像は、ベランダ全体を監視エリアと設定したものです。
3Dバリアで設定した監視エリア（左画像）をMRデバイス（ホロレンズ2）越しでも同様に確認することができます。

― 航空制限（高さ制限）の可視化

これまで目視での確認が難しかった高さ制限についても、MR可視化システムを使用すれば簡単にチェックが可能です。

また、MRデバイス（ホロレンズ2）以外にiPadでもAR投影で可視化システムを使用することができます。以下の右画像はiPad越しでの画面になります。
※iPadのレンタルは行っておりません。

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まとめ：MRを活用して現場の安全対策につなげよう

「3DバリアMR可視化システム」は、MRデバイス（ホロレンズ2）をメガネのように装着するだけで、手軽に現実世界に投影された映像を確認できるシステムです。MR技術を用いて実際の空間に禁止エリアを描画することにより、安全性の向上や作業中の事故防止に貢献します。
また、禁止エリアを可視化して現場の状況をわかりやすく関係者に説明できるメリットもあります。現場作業のDX化を推進したい方、今よりも安全対策を強化したいと考える方は、どうぞお気軽に計測ネットサービスまでお問い合わせください。

※ ご利用には使用条件や注意事項等がございます。詳しくはお問合せください。

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申し込みから現場使用までの流れ

本システムのご利用には、CADデータをMR用データに変換する専用アプリ「GyroEye Webデータコンバータ」と「GyroEye ビューワ」への登録が必要です。アプリ上での図面調整作業は、当社にて承ることも可能です。